上野原の老舗みやがわに学ぶ客商売の鉄則4つ

みやがわは時計・メガネ・補聴器を販売する、昭和9年創立で現店主が3代目のお店です。

モノを売るのではなくヒトで売る。

3代目とその奥様から話を伺っていると、こんな客商売の鉄則と言えそうなポイントが4つ見えてきたので紹介します。

みやがわは時計店として創業し、その後にメガネ、補聴器と時代の流れに合わせてサービスを変化させてきました。

人口の多くない、そして競合の多い上野原地域にて、今や市内外から評価を集めるみやがわには、どんな鉄則が隠れているのでしょうか?

1:終わらない自問自答

豪快で明瞭闊達ながら人に対する繊細さをあわせもつ3代目(上の写真右)は、「これだけたくさんのお店があるのになぜうちを選んでくれたのだろう」といつも自問自答しています。

目が見えにくい、耳が聞こえにくい、という生活の質に直結する課題を抱えるお客さんの切実な悩みへ寄り添うことができたのか、サービスの内容は間違っていなかったのか。

お客さんの想いに応えたいばかりに、自問自答が途切れることはありません。

2:継続すること

40年続けている誕生日カード。取材の日も、お客さんへ向けた誕生日カードの発送が準備されていました。シンプルだけれど、もらうと嬉しいものですよね。

お店入口のガラス窓やディスプレイの掃除は10年の間休まず毎朝続け、最近になって「毎日ご苦労さま」と嬉しい言葉をかけられるようになりました。

すぐに結果は出なくても諦めずにやり続けることで、確固たる信頼やブランドが築かれます。

3:やらないことをやる

反対されたり怒られたりしたことがほとんどないという2代目から唯一難色を示されたのが、3代目が提案した補聴器の取り扱い。

補聴器は単価は高いけれど接客の質や時間が求められ、当時は製品の品質が低くてクレームが多く、検査・説明・試聴など多くの専門的な技能が必要です。2代目は、親心として薦めなかったのです。

好きと商いは別、人がやらないことをやらないといけない。

他のみんなが嫌がる仕事だから絶対に成功すると思った3代目は今や、山梨で数少ない認定補聴器技能者の1人。創業当時は時計の取り扱いのみでしたが、時代の流れに合わせた変革が見事に成功したのです。

4:スマートな世代交代

実は取材中、8割以上の話題を占めていたのが3代目のお義父さんにあたる2代目のことでした。

ふつう、世代交代をする前後には先代が色々と口出しをすることが多いようですが、みやがわの2代目は上の補聴器も結局は「頑張れ、やってみろ」と応援し早い時期から3代目を一人前として仕事をどんどん任せていたのです。

婿の店だから婿がちゃんとやれ。

ある時、直して欲しいとお店に置いていかれたメガネを見て2代目が「〜さん来たの?」と聞いてきて、メガネだけで誰が来たのかが分かってしまうその人間力に驚かされた、と3代目は語ります。

モノを売らずにヒトで売る。

時計やメガネが高級嗜好品の時代もありました。「東を向け」「田舎に染まるな」という想いで2代目はずっとスーツでお店にでていました。カッコつけだ、とそれを疎ましく思う人もいましたが、3代目も続けるそのスーツスタイルは今やもう、みやがわの清廉さを物語る1つの象徴です。

メガネの修復ひとつとっても、3代目が対応したものがお客さんに受け入れられず、2代目が少し手を加えただけで「全然違う!」と感動されることがありました。3代目としては悔しかったけれどこれが、モノでなくヒトにつくということなんだと思い至るようになりました。

「息子だから頼むよ」。2代目はお客さんに言い続けたそうです。

以上4つ、みやがわから学んだ客商売の鉄則を紹介しました。

3代目とその奥様が2代目の生き様・仕事ぶりを嬉しそうに話してくれたのが印象的でした。

2代目は年末に運転免許証を返還したそうですが、左ハンドルの愛車の鍵はまだ、誰にも渡さないそうですよ。

みやがわ

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